皆さんは水以外の飲み物で何を一番飲みますか?
私はコーヒーが大好きでよく飲みます。コーヒーのことをもっと知りたくて
東京の中目黒にある自家焙煎珈琲店で少し働いていた時期があります。
そして昨年は半月ほどですがオーストラリアのメルボルンへ
コーヒーめぐりとワインの旅をしに行っていました。
色々飲んできた中でプロの間でもよく議題に上がる
「コーヒーの美味しさとは何で決まるのか?」について書いてみようと思います。
関連記事:「コーヒーの日」の由来は?イベントやお得な情報も知りたい!
関連記事:珈琲の美味しさは何で決まる?国や焙煎により味はどう変わるの?
Contents
コーヒーの美味しさは何が決め手?
ほんの少しですがコーヒーの世界に片足を踏み入れた私は
焙煎をしている元同僚達との会話で時々議題にしていたのが
「コーヒーの美味しさはどこで決まるのか?」という話。
とにかく色々な有名店の偉大な方々が違う事を言うので解らなくなるんですよね。
そこで私たちが出した答えは
生豆6~7割+焙煎2~3割+抽出1割
でした。要するにほぼ生豆で味が決まっている!という事です。
淹れる人の技術で美味しくなったりまずくなったりもしますが
豆が美味しいか美味しくないかの方がずっと影響力が強いんです。
では豆の美味しさとは何なんでしょう?
美味しい豆の選び方
コーヒーの美味しさは豆で決まると言われてもどう選べばいいの?って思いますよね。
選び方のポイントをいくつか書いてみようと思います。
スペシャルティコーヒーを選ぶ
まずスペシャルティコーヒーとは何かという話から。
ちなみに「スペシャリティ」ではなく「スペシャルティ」と言います。
私のように間違えてお店で言っていたえせコーヒーマニアの皆さん、気を付けて!(笑)
コーヒー豆は『コモディティコーヒー(別名コマーシャルコーヒー)』と
『スペシャルティコーヒー』と呼ばれる2種類に大別されてまして
スペシャルティコーヒーは何かと簡単に言うのなら
「高品質で特徴的な味わいを持つコーヒー」のこと。
生産管理が徹底され欠点豆が少なく、本来の特性が嫌みなく表現されており、
飲む人が美味しいと感じるコーヒーのことを言います。
その他の平均的または低品質な豆はごちゃ混ぜにして常に安定した供給ができることを重視する
大量消費型のコーヒーとしてコモディティコーヒー市場に流れていきます。
スペシャルティーコーヒーは農園名で販売されているのですがお気づきですか?
例えば、エチオピアの「イルガチェフェ(地区・村)」の「コンガ農園」で造られた豆は、
作られた生産者の顔が見えるコーヒーであることが分かります。
よくエチオピアといえば酸味と言われますが、地域も違えば農園も違い、
グレードも違えば製法も違うとなれば味が同じ訳が無いんです。
北海道の鈴木さんと沖縄の鈴木さんは一緒だよね?って言ったら誰もが否定するのと同じことです。
しかしスペシャルティコーヒー=神!なわけじゃありません。
味わいや香りに個性がしっかりと解るのがスペシャルティコーヒーとも言えるわけですが
世界で5%しかないスペシャルティコーヒーは価格も高めです。
「コモディティコーヒー」をメインで使って、全世界に店舗を広めたのは
皆さんが大好きなスターバックスです。現在はスペシャルティの扱いも増えていますが
アレンジコーヒーが多いスターバックスの場合コモディティを扱うのも納得です。
コモディティは悪、スペシャルティが善ではなく飲み方により豆を選ぶのが大事な事ですね!
オーガニックの豆を選ぶ?
オーガニックって何?
答えられますか?結構難しい質問だと思うんですよね。
「農薬や化学肥料を使わない」「健康に良さそうなもの」そんなイメージでしょうか?
オーガニック定義はこの記事で触れるには長くなりすぎるのでまた後日話題に触れますが
簡単に言えば「それぞれの健康が確保された状態で公正に繋がり、生態系のバランスに沿って営まれ、
誰かの健康や幸せを犯さないこと 」そんな法則があります。あ、解りにくいですね(笑)。
「関わる全ての命が幸せな継続可能な仕組み」と考えたら良いでしょうか。
公平な取引(フェアトレード)等もそういう活動の1つですね。
日本では有機JASを通さなければ有機認証されませんが、一部の農薬の使用は認められているので
JAS規定の農作物は無農薬と限りません。よって日本の有機JASが通っても海外では有機商品として
通らないものもたくさんあったりするんですよね。そのあたりの話は置いておいて。。。
「有機やフェアトレードを買うということ=結果的に欲しいものが継続可能な状況で
長く生産され誰もが幸せなものにお金を回している」
私は思っています。
オーガニックって結局美味しいの?
高いだけなんじゃ?美味しいの?って思う方も多いと思います。
「有機=美味しいではない」
はい、これは断言できます!(笑)
有機農法や自然農法って、ただほったらかしで育てていたものにも言える言葉なので
そこに目を付けてお金を稼ごうとする人たちが世界中にいます。
「化学的なものを使わずに土に足りない成分を自然の微生物の力を借りながら整えていく」
それは効率的な作業ではない事が多いです。ですが、そうして手間暇かけて作られたものは
「安心・安全で美味しい確率が高い」です。あくまで確率が高い(苦笑)。
農薬を気にせず丸ごと口に出来ると今までより美味しいと感じる食材は沢山あります。
美味しかったからオーガニックを選んだという結果論の方も多いように思いますし、私もそうですね!
オーガニックはコーヒーの味に影響するのか?
これも賛否両論すごくあるのですが、私が個人的に感じていることは
- 普通のスーパーなどで売られている野菜は味が薄く、腐りやすい
- 有機の野菜は味がしっかりしていて割と持ちが良い
- 自然農法は穏やかですっきりした味わいで非常に持ちが良く腐らずに枯れる
こんな感じで野菜の場合味わいの違いを感じていまして
コーヒーの場合、有機は自然農法の野菜のように抜けがすっきりした味わいのものが多いです。
旨みの強い豆でも、ローストが強くても、やはり抜けがすっきりしていると感じます。
重たさが無いので飲んでいて疲れません。それが有機の豆を選択肢に入れた1つです。
美味しくても体に負担がかかると飲みたいのに飲めなくなりジレンマになるんですよね。
「身体の負担も少なく毎日飲みたくなるすっきりした味わい」を求めている方にはオススメです!
因みにオーガニックとスペシャルティは全く考え方のベクトルが違います。
香りや味わいのみを追求したい場合はスペシャルティの中からの選択が早いように思います。
鮮度にこだわる
コーヒーは焙煎してから味わいがどんどん変化するものです。
焙煎してから3日〜10日が飲み頃と言われていて
焙煎したては内部ガスを放出している為、香りがあまりせず味も薄め。
焙煎後3日程度経過したころから香りが豊かになると共に苦味やコクも急速に出てきます。
香りは1週間目前後にピークを向かえ、その後緩やかに下降し
その一方で苦味とコクは緩やかな上昇を続け2週間前後を境に苦味成分が香りを上回ります。
3週間ほどで香りを殆ど感じられなくなり、悪く言えば苦いだけのコーヒーとなります。
その為、焙煎日をお店で確認することも大切ですが
2週間程度で飲み切れる量を買うのが一番美味しくコーヒーを楽しめる事と言えます。
コーヒー豆の4つの劣化の敵は保存法で退治!
コーヒー豆の保存には4つの劣化の敵がいます。
- 豆の大敵:湿気(水)
- 酸化の原因:酸素
- 高温
- 光(紫外線)
これらの対策としては
酸素に触れない密閉瓶に乾燥剤と共に入れ
直茶日光の当たらない20度前後の涼しい場所で保管!
これで大丈夫です!
冷凍・冷蔵保存の仕方は?
新鮮な豆を購入しても飲みきれない場合がありますよね。そんな場合は
市販の冷蔵・冷凍用のチャック袋に入れて冷蔵庫や冷凍庫に保存をすると◎です。
2週間以内に飲めなさそうな場合や挽いた豆(更に劣化が早い)を購入した場合は
購入後直ぐに(経時劣化が始まる前に)冷蔵・冷凍保存をしましょう!
コーヒーを淹れるときは、冷蔵庫や冷凍庫から出して
豆全体を常温に戻してから豆を挽いて抽出して下さい。
一度冷蔵・冷凍した豆は、常温保存のものに比べて常温に戻した後の劣化が早いので
飲む度に必要量出して飲むのがオススメです!
まとめ
コーヒーの美味しさを決める生豆の選び方や鮮度による味の変化と
保存方法について今回はまとめてみました。
あまりに長くなってしまったので豆の精製方法や地域による味の違いや
焙煎による違い、淹れ方による変化についてはまた別の記事で書こうと思います。
大切な豆選びと保存方法を知ると今まで以上に美味しいコーヒーに出会える確率が上がると
思いますので、豆を購入するときの参考にして頂けたら幸いです!
さて、小難しい難しいことは抜きにして、今日もコーヒーの香りに包まれましょうか(笑)。
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